圓満寺の由来と歴史
圓満寺は、弘仁3年(812年)の建立とされる阿弥陀如来が本尊の寺院です。本堂の手前にある地蔵堂には一丈二尺(3.67m)の大きな地蔵尊があり、奈良時代の高名な僧・行基の作といわれています。安政2年(1855年)の大地震で道後温泉の湯が止まったとき、この地蔵尊に祈願したところ、再び湯が湧き出たことから「湯の大地蔵尊」と呼ばれ、地元で愛されてきました。
圓満寺といえば、今や恋愛祈願のお寺として、また、道後のフォトジェニックスポットとして全国的に有名ですが、中でも道後温泉の湯玉をモチーフにした「お結び玉祈願」が大人気。境内では、奉納された色とりどりに連なったお結び玉の前で記念撮影をする女性観光客であふれています。
俳句絵馬(えまたま)や俳句恋みくじなど、俳句のまちならではのご利益をいただける開運スポットです。
- 圓満寺のご利益
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- 延命長寿
- 病気平癒
- 火除け祈願
- 災害厄除
- 家内安全
- 夫婦円満
- 恋愛成就
- 良縁祈願
- 浮気封じ
- 地元で愛され続けている巨大な湯の大地蔵尊
- 道後のフォトジェニックなスポットとして大人気
- お結び玉は心をこめた地元の人々の手作り
- 俳句の絵馬「えまたま」は湯玉型のデザイン
- 先人が詠んだ恋の俳句で運だめし
お結び玉祈願について
お結び玉は、古よりゆかりの深い道後温泉の湯玉をモチーフにした布の玉です。まずは湯の大地蔵尊を拝謁してからお結び玉祈願をしましょう。別名「火除け地蔵」と呼ばれていることから、地蔵堂には寒柝(かんたく)が置いてあります。祈願する前に二回鳴らし、鳴り響く音で心を整えてもOKです。
- お結び玉祈願料は300円です。右手にある浄銭箱へ入れてください。
- お好きなお結び玉を選んだら、清らかな心で、湯の大地蔵尊をたたえてください。
- 湯の大地蔵尊と同じように、お結び玉を左の手のひらにのせて、一心にお願い事をしてください。
- 願いを込めたお結び玉は境内に結ぶか、お持ち帰りください。
- 最後にお札を1枚取り、お持ち帰りください。お札は財布など身近な物に入れて、願い事が叶ったら、お礼参りの際に、お札返納箱にお返しください。
※お結び玉には願い事を書かず、ご祈願ください。
俳句絵馬(えまたま)について
俳句のまち松山ならではの絵馬です。松山出身の俳人 神野紗希さんが考案したもので、松山の市花「椿」を題材にした俳句が予め印刷されいます。空欄に相手と自分の名前を書き込むと俳句祈願ができます。自由に書ける無地もあります。
俳句恋みくじについて
神野紗希さん厳選全60句の恋の俳句を集めてつくったおみくじです。いつの時代も恋愛は文学のテーマ。中には正岡子規や高浜虚子、夏目漱石の恋の俳句も入っています。運勢と俳句解説が記されています。
俳人・臥牛洞狂平の仮名詩碑
本堂前には、芭蕉十哲の各務支考(かがみしこう)の門人・臥牛洞狂平(がぎょうどうきょうへい)の仮名詩碑があります。これは日本で三基しかない珍しいもので、新体詩の源流とみられています。京都双林寺に建立の仮名詩碑にならって、支考の25回忌(1755年)に建立されました。
水琴窟の音で癒されるわらべ地蔵
優しく微笑みをくれるわらべ地蔵があります。「なんらかの理由でこの世に生を育むことができなかった小さな命を供養するため、子供を失った親の悲しみを癒すため、悩み事があって気持ちが晴れない方なども宗派を問わず、どなたでも日々訪れてください」という圓満寺の深い愛情と慈悲のお心を感じる一角です。
わらべ地蔵の下は水琴窟になっていて、数回水をかけてから竹筒に耳を当てると美しい水の音が聴こえます。足元に並ぶ小さな句碑も必見。名だたる俳人たちも、この音にインスピレーションを受けて作句していたのかもしれません。