※捨莉紙のスタートは愛媛県の新型コロナウイルスの状況により4月10日(土)からのスタートとなります。

道後温泉誇れるまちづくり推進協議会

宝厳寺 ほうごんじ

宝厳寺の由来と歴史

宝厳寺は天智天皇4(665)年に創建された寺院で、時宗の開祖一遍上人の生誕地です。一遍は、伊予の豪族出身で河野通広の第二子として延応元(1239)年に生まれました。幼い頃に母を亡くした一遍は父の勧めをきっかけに出家し、浄土門を学びました。「南無阿弥陀佛」と記した念仏札を配る賦算(ふさん)を行いながら、全国を行脚〈遊行(ゆぎょう)という〉し、各地で盆踊りの起源ともいわれる踊り念仏を広めたことでも知られています。51歳で生涯を終える正応2(1289)年までの約16年間全国各地を遊行し、その「一処不住」の生き方や考え方から「捨聖(すてひじり)」、「遊行上人」とも呼ばれ、人々から尊崇されました。
江戸時代の宝厳寺は時宗十二派のうち奥谷派の本山で、四国における時宗の拠点寺院として発展していました。当時、門前には十二院の塔頭が並んでいたといわれています。平成25(2013)年8月の火災により本堂等が全焼し、国の重要文化財である「木造一遍上人立像」が焼失しましたが、檀信徒をはじめ全国の方々の尽力により、平成28(2016)年5月、宝厳寺は再建し、新たに一遍上人堂も建立されています。
また、境内には正岡子規や斎藤茂吉などの句碑や歌碑が多くあり、桜や大銀杏をはじめ四季折々の風情ある景色を楽しむことができます。

新しい開運アイテム「捨莉紙」

捨莉紙は、「捨聖(すてひじり)」と尊称される一遍上人の「捨てる思想」をコンセプトにした宝厳寺の新しい開運アイテムです。
欲望や嫉妬心など、心の中にある執着を捨莉紙に書いて捨てることで、自分自身の心を見つめ直したり、原点に立ち返るきっかけづくりになればとつくられました。
願い紙には一遍上人の和歌や和讃がわかりやすく紹介されており、物や情報があふれる現代を生きる私たちの心に響くことばをいただけます。捨ててこそ得られる一遍上人のご利益を、体感してみましょう。

【捨莉紙の封筒の中身】

【捨莉紙の仕方】

捨莉紙の仕方

お札と願い紙はお守りとしてお財布などに入れて、身近にお持ちください。

宝厳寺でお願いしたことを忘れないようにしましょう

捨莉紙は道後温泉開運めぐりプロジェクトにより道後のまちと共同でつくられた開運アイテムで、浄財の一部は、まちづくりの資金になります。

手水舎アートの説明

坂村真民のお墓も有名

坂村真民(1909~2006年)は、わかりやすい言葉と独特の筆跡で人々の心を癒し続けてきた日本を代表する詩人です。50歳のときに宝厳寺で一遍上人立像と対面し、その志に感銘を受けてから人生の師と仰ぎ、詩作を通してその生き方を追い求め続けました。お寺の一隅には「念ずれば花ひらく」と刻んだ墓石があり、一遍上人生誕の地で安らかに眠っています。

坂村真民のお墓の行き方

もういっぺん起き上がろう!

2013年の火災から再建まで、一遍上人の起き上がりこぼし「もういっぺん」が寄付を集めるチャリティーグッズとして大活躍しました。お寺再建のために、地元の人々が一丸となって、ひとつずつ心を込めて制作を続けてきました。再建を果たした現在は、元気をくれる宝厳寺の縁起物として大切に取り扱われています。