道後温泉の眺望スポット冠山
道後温泉本館の南側にある冠山(かんむりやま)には、道後温泉を祀る「湯神社」と、菓子の神様を祀る「中嶋神社」があります。
また、道後温泉本館と周辺を見渡すことができる「空の散歩道(足湯)」も道後のまちを一望できる絶景スポットとして人気です。
湯神社の由来と歴史
湯神社には道後温泉の守り神・大国主命(おおくにぬしのみこと)と少彦名命(すくなひこなのみこと)が祀られています。宝永大地震(1707年)で湯が止まったとき、祈祷を捧げると再び湯が湧き出たことから、それに感謝して神楽(かぐら)を奉納したのがきっかけ
で、毎年3月には湯祈祷祭が行われています。湯神社は湯の神様にちなんだ様々なご利益がありますが、出雲大社とゆかりが深いことから、縁結びのご利益もあるといわれています。
道後温泉本館北側には、二人の神様と深い関わりのある「玉の石」があります。少彦名命が国づくりの途中で病気になったとき、大国主命が道後の湯に入れたところたちまち元気になり、少彦名命はうれしさのあまり石の上で踊りだしたとう逸話があります。近年は願いが叶う石として有名です。
現在は本館が工事中のため近づくことができませんが、今夏の全館営業再開に伴って、パワースポットも再開。玉の石で祈願をすることができます。
- 7月11日より、玉の石のパワースポットも再開
- 湯神社のご利益
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- 病気平癒
- 開運招福
- 安産祈願
- 災害厄除
- 家内安全
- 交通安全
- 商売繁盛
- 社運隆昌
- 恋愛成就
- 他
中嶋神社の由来と歴史
- お菓子の神様を祀る中嶋神社
- 石碑には四国四県の有名菓子舗の名が並ぶ
冠山にある中嶋神社は、1957年に四国四県の製菓業者によって、兵庫県豊岡市にある中嶋神社の御分神「田道間守命(たじまもりのみこと)」を迎え、四国分社として創建されました。
垂仁(すいにん)天皇の時代、田道間守命は天皇の勅命を受けて不老不死の霊菓・非時香果(ときじくのみ)を探し、10年もの歳月をかけて持ち帰ったのが橘の樹であったと伝えられています。しかしながら帰国した時には、既に垂仁天皇は逝去されており、田道間守命は悲しみのあまり橘の樹を皇后と垂仁天皇に捧げて亡くなったといわれています。田道間守命のお墓は垂仁天皇陵(すいにんてんのうりょう)の池の中に作られ、島のように浮かんで見えることから中嶋神社と名付けられました。
田道間守命が持ち帰った非時香菓は現在の橘(ミカンの原種)で、当時の果物は果子(かし)の最上級品とされていたことから、田道間守命は菓子の祖神、柑橘の祖神と呼ばれています。
製菓業の守護のご利益があることから神社周囲の石碑には、四国四県の有名菓子舗の名が並んでいます。
- 中嶋神社のご利益
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- 家業発展
- 健康長寿
- 開運招福
- 美人祈願
- 技能上達
- 目標達成
- 他
道後を一望できる足湯
- 利用時間は午前6時〜午後9時まで(無料)
- 今夏より、いよいよ全館営業再開
湯神社を参拝した後は、空の散歩道に立ち寄りませんか。ここでは、道後のまちを一望しながら、源泉かけ流しの足湯を楽しむことができます。湯の神様を祀る神社に近い足湯なら、より一層のパワーをいただけそうです。
道後温泉本館は保存修理工事が着々と進み、令和6年(2024)年7月11日に全館営業再開が決定しました。現在、工事幕は取り払われ、新しく生まれ変わった本館の屋根部分は一望できるようになりました。今夏にはさらに磨きのかかった名建築をゆっくりと上から堪能することができます。